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債券・為替ニュース

FXを極める=「ユーロ脱出大作戦・第一幕」

2012/01/06 18:50

 6日、出社するとわたしのPC内は戦争。ユーロは5日のNY時間にさらに下落。どの通貨を選抜すべきか、英国に本拠を置く2大金融機関が再び大論争を繰り広げていた。

 昨年末、東京勢が「完全に」年末年始休暇に入った12月30日にユーロ・円は100円割れ。2012年に入っても下落が続いている。一方で、ユーロに対してオセアニア通貨が上昇基調を鮮明にしている。欧州勢が大挙、投資資金をシフトさせている可能性が高い。

 かつて、欧州勢は「欧州の安全通貨」スイスフランを目指した。しかし、スイス中銀は昨夏に無制限介入をスタート。断固、フラン高を阻止する構えだ。そこで、オセアニア通貨が選考されている。

 オセアニア通貨の魅力。

 NZドルは主要通貨のなかでほぼ唯一、今年、中央銀行による利上げの可能性が取りざたされている。昨年の大地震当時の大幅利下げをリカバーするものだが、それにしても各国が総金融緩和モードにあるなかでは目を引く。

 豪州は介入にきわめて消極的。2010年、QE2(米・量的金融緩和第2弾)を織り込むなかでドルが全面安になったときにも、豪州の当局は豪ドルの歴史的高値の連日の更新を「許した」。

 ただ、バークレイズのアナリストは豪ドル売り・ブラジルレアル買いを推奨している。豪州は中国に近く、中国の景気悪化の影響を受けやすいという。一方、米国に近いブラジルは原油高の恩恵を受けやすいほか、「ブラジル中央銀行はこれまで想定されていたよりもハト派的ではない」とする。

 RBSとバークレイズ。2つの英系銀行が一致して推しているのは、カナダドル。

 6日の米国では11年12月雇用統計が発表される。米雇用情勢の順調な回復が確認されれば、投資家のリスクマインドが保たれるだろう。

 米国の景気回復。この恩恵を真っ先に受けるのは、米国を挟んで北と南に位置するカナダとメキシコだ。双方とも資源国。カナダドルにはもう1つの特徴がある。カナダの当局もまた通貨安を志向して介入を行わない傾向にある。

 欧州ソブリン問題への警戒感はくすぶり続け、ユーロは下げ止まらない。しかし、米国の経済指標では市場予想よりも良好なものが相次ぐ。NYダウは高値圏を維持し、ブラジルのボベスパ指数は6万ポイント奪回を目指している。投資家のマインドが過度に毀損されることはない。資源国通貨にとって、まことに幸福な状況である。

 けれども、われわれは2012年が始まるとともに緊張の時間帯に突入したことを銘記しなくてはならない。危機的な状況、その実現に警戒する必要がある。そして、資源国通貨は危機には非常にぜい弱だ。

 今回、ユーロから資源国通貨への資金シフトをご案内したが、これは今年のマーケットの第一幕に過ぎない。では、第二幕が「危機」ならばどうなるか。

 資金が向かうのは「ザ・経常黒字国通貨」円である。(和田崇彦)

◎関連情報は投資の参考として情報提供のみを目的としたものであり、為替取引に当たっては自己責任に基づき、ご自身で判断をお願いします。

提供:モーニングスター社