youtube fund_beginer fund_search fund_look



<新興国eye>ブラジルのインフラと日本の食卓の相関関係は?(2)

2013/07/30 17:01

 ブラジルの週刊誌「VEJA」13年3月号の記事によると、ブラジルは現在、米国と同等の大豆を生産しているが、アメリカ産に比べてコスト面で極めて厳しい状況になっている。アメリカでは、販売価格に対して40%強の利益が出ているのに対して、ブラジルはわずか10%弱である。

 ブラジル政府も気づいていないわけではなく、PAC2(経済成長加速化計画2)においても、物流インフラに相当投資をする予定である。高速道路関係で、今後5年間で約360億レアル(約1兆8000億円)、港湾整備関係で436億レアル(約2兆5000億円)を用意している。

 しかしながら、政党・閣僚間での利権の奪い合いや、建設ラッシュの中での人材不足、建設会社不足などでいっこうに進まない。先日のデモは、このような状況に対する怒りが噴出したのも一因である。

 日本のトウモロコシは100%輸入、大豆も国産はわずか6.5%で、ほぼ輸入に頼っている。昨今の円安で輸入コストが上がり、食品は軒並み値上がりをし始めている。本当は今こそ、日本政府は護送船団方式で、ブラジルのインフラ整備事業を取りに行くべきである。

 日本の大手商社が最近、ブラジルの大手穀物生産・物流会社を次々と買収をしているが、これらにうまく絡めて、輸送網の整備と特定の港湾を集中的に整備し、その見返りに何らかのインセンティブをブラジル政府から獲得すれば、それによって生産コスト、輸送コストが下がり、輸送効率は向上する。日本企業の利益増も見込め、ひいては店頭価格が下がり、日本の消費者の食卓も豊かになる。さらに、ブラジルもハッピーになり、日本企業のブラジルでのプレゼンスは高まるはずだ。

【筆者:株式会社クォンタム/輿石信男】
株式会社クォンタムは91年より20年以上、日本とブラジルに関するマーケティングおよびビジネスコンサルティングを手掛ける。市場調査、市場視察のプランニング、フィージビリティスタディ、進出戦略・事業計画の策定から、現地代理店開拓、会社設立、販促活動、工場用地選定、工場建設・立ち上げ支援まで、現地に密着したコンサルテーションには定評がある。11年からはJTB法人東京と組んでブラジルビジネス情報センター(BRABIC)を立ち上げ、ブラジルに関する正確な情報提供とよりきめ細かい進出支援を行なっている。

◎当該記事は外部執筆者により作成されたものです。記事は執筆者が信頼できると判断したデータなどにより作成いたしましたが、その正確性などについて保証するものではありません。

提供:モーニングスター社