fund_beginer fund_search fund_look

新興国ニュース



<新興国eye>ベトナム産カカオ豆、味の良さで高級チョコメーカー注目

2014/01/08 17:24

 ベトナム産カカオ豆の生産量は依然として低水準にあるが、発酵過程を厳格に守っていることで良い味に仕上がっており、多くの大手食品加工企業がベトナム産カカオ豆の買い付けを強化すると共に農家に対して栽培地拡張を支援している。そのため、ベトナムのカカオ生産のポテンシャルは極めて大きいと見られている。

 現在、米国ACDI/VOCAやサクセスアライアンスなど世界の農業・食糧問題に取組む海外団体が、ベトナム農家に対してカカオ豆の付加価値向上を支援し、種子や発酵技術などのコンサルティングを実施。また、オランダ政府や国際協力機構(JICA)、スイスの開発援助機関へルヴェタス、国際NGOオックスファムなどの支援を受けて、「ベトナムのカカオ産業の持続的な発展プロジェクト」が進められており、南中部高原地方ダクラク省にカカオ開発センターが設立されている。

 これらの成果により発酵過程が厳格に守られているため、ベトナム産カカオは高級チョコレート生産に適していると高い評価を取得。現在、米穀物大手カーギルの全額出資子会社カーギル・ベトナムやプラトス・グランプラスベトナムなどの外資系企業の進出により、国内のカカオ市場が活性化、農家も栽培地の拡大や新技術の導入に積極的になっている。

 プラトス・グランプラスベトナムは11月、メコンデルタ地方ベンチェー省チャウタイン郡でカカオ加工・チョコレート生産工場を竣工した。国内にカカオ豆の加工からチョコレート生産までの一貫工場が建設されるのはこれが初。同工場におけるカカオ豆の年間加工能力は5000トンに上る。

 プラトス・グランプラスベトナムのラファエル・オウドイン・ロウゼアウ社長は、「当社工場がチョコレート生産に用いているカカオ豆は、アジア太平洋における最高品質賞を受賞した。このカカオ豆はメコンデルタ地方ベンチェー省で買い付けたもの。同省でのカカオ豆買い付け量は現在、1日当たり10−20トンにも上っている。原料が不足気味のため、農家が1キロしか持っていなくても買い付ける方針だ」と述べた。

 米マースインコーポレイテッドのベトナム産カカオ開発部ディン・ハイ・ラム部長は、「この4−5年、世界のカカオ豆生産量は増加していないのに、カカオ豆需要は年平均+2−3%増えている。2020年におけるカカオ豆の不足量は100万トンに上ると予想されている。このため、ベトナムのカカオ豆産業の開発余地は非常に大きいと言える」と述べた。

 農業農村開発省栽培局によると、栽培業の構造改革案において優先支援措置対象の中にカカオの新しい品種の種子・技術の導入、保存・備蓄などが盛り込まれているという。

【筆者:Viet Economic Research&Advisory Corp.(VERAC)】
 02年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム経済金融情報」「ベトナム株情報」「VIETJOベトナムニュース」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業730社超の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは22万社を誇る。10年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査、産業調査、市場調査に強み。

提供:モーニングスター社

今、見られている記事