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新興国ニュース



<新興国eye>ベトナムで急速に進む高齢化―高まるシニア向け市場のポテンシャル

2014-07-17 11:15:00.0

 ベトナム労働省病兵社会省によると、13年9月時点の国内における50歳以上の人口は2146万人に達したという。このうち高齢者(65歳以上)は709万人となっているが、高齢者に特化した商品はまだ少ない。

 米国の市場調査会社ニールセンが世界60カ国の3万人を対象に行った調査結果によると、ベトナム人調査対象のうち43%が「高齢者向け食品を手に入れるのが難しい」と回答。また、41%が「高齢者にとって商品ラベルの記載方法の殆どが読みづらい」と答えており、スーパーなどの小売店に対する要望では、「高齢者が利用しやすいトイレの設置」(回答率37%)、「高齢者向け商品専用売り場の設置」(同35%)が挙がっている。

 現在、ベトナムで流通している高齢者向け商品には粉ミルク、大人用紙おむつ、栄養粥、朝鮮人参や霊芝(レイシ)、冬虫夏草、鹿茸(ロクジョウ)、ツバメの巣などを材料とする栄養食品、ボタンや文字の大きな携帯電話、マッサージ器、血圧計、血糖測定器、補聴器などの医療機器などがある。

 これら商品ジャンルのうち、取引が最も活発なのは恐らく高齢者向け粉ミルクだろう。このうち、消費者の間で最も広く認知されているのは、ニュージーランド系フォンテラ・ブランド・ベトナムのカルシウム補給粉ミルク「アンレーン」だ。

 地場乳業大手ビナミルクも近年、一般高齢者向けの「スーパー・プリベント」や「カルシウム・プロ」、糖尿病患者向けの「ダイエサーナ」など、高齢者をターゲットとする粉ミルクを開発。 この他、現在市場に出回っている高齢者向け粉ミルクには、米アボット「エンシュア」、「グルサーナ」、韓国系南陽「マジェスティXO」、地場ヌティフード「エンプラス」、「ヌカルシ」、「ダイヤビート・ケア」などがある。

 フォンテラ・ブランド・ベトナムが「アンレーン」販売戦略としてテレビ広告に注力しているのに対し、「マジェスティXO」の正規ディストリビューターであるナムズオン投資は、チャリティ活動、社会貢献などで認知度を高めていく戦略を展開。ビナミルクの場合、年配者の栄養補給や健康維持などに関するセミナーやカウンセリングを積極的に展開している。

 高齢者向け粉ミルクを取り扱う業者は数多くなっているが、それ以外の栄養食品や大人用紙おむつなどを取り扱う業者はまだまだ少なく、今後ますます高まると見込まれる需要を考えると、シニア向け商品市場のポテンシャルは極めて高い。

 サイゴンフードは、高齢者が食べやすく栄養補給に適した烏骨鶏(ウコッケイ)を使った薬膳粥や蓮の実粥、五目豆粥など5種類の粥を発売。同社のレー・ティ・タイン・ラム副社長によると、これらの粥にはパッケージに「高齢者」をイメージする写真などはあえて使用していない。高齢者が一人暮らしをする先進国とは違い、子供や孫世代と同居するベトナムの高齢者の場合、高齢者が口にする食品を購入するのは若い世代であるため、高齢者向けであることを前面に押し出さないほうが購入につながりやすいのだという。

【筆者:Viet Economic Research&Advisory Corp.(VERAC)】
2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム経済金融情報」「ベトナム株情報」「VIETJOベトナムニュース」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業730社超の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは22万社を誇る。10年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査、産業調査、市場調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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