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来週の東京外国為替市場見通し=トランプ大統領の言動が波乱要因、日米首脳会談の結果次第

2017/02/03 18:01

 予想レンジ:1ドル=111円00銭−115円60銭

 今週のドル・円は下落した。週初1月30日、トランプ米大統領が署名したイスラム圏7カ国からの入国を禁止する大統領令を受け懸念が高まり、ドル売りに。31日、トランプ大統領が入国制限に反対の米司法長官代行を解任と伝わると、警戒を一段と強めた。同日、トランプ大統領が日本は通貨安を誘導していると名指しで批判し、急速に円高が進む場面があった。2月1日、1月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数など堅調な米経済指標がドルを支援。同日、FOMC(米連邦公開市場委員会)では市場予想通り利上げが見送られたものの、ハト派的と捉えられ、その後ドルは伸び悩んだ。2日、トランプ大統領が難民受け入れをめぐり豪首相に過激な発言を行ったことなどが伝わると、ドル・円を下押しした。

 相場は当面、トランプ大統領の言動に振り回される展開。矢継ぎ早な行動を評価する声もあるものの、金融市場の不透明感を強める波乱要因となっており、警戒を怠れない。特に日本に対する通貨安誘導批判が再度飛び出すことも考えられ、心理的にドル・円の上値を抑える可能性がある。ただ、10日に開催予定の日米首脳会談で、米国でのインフラ投資を通じた数十万規模の雇用創出への協力を含む「日米成長雇用イニシアチブ」構想が打ち出されるとも報じられている。トランプ新政権と日本政府との間で包括的な連携体制が構築できれば、ドル・円相場の安定につながるシナリオもあり得る。

 目先は米1月雇用統計が焦点。市場では非農業部門雇用者数の伸び幅拡大、失業率横ばい、平均時給の上昇率鈍化が予想されている。先行指標ともいえる米1月ADP雇用統計は市場予想を大幅に上回る好結果だった。直近のFOMCは次回3月利上げを示唆する内容ではなく、早期利上げ観測の後退につながったが、雇用統計次第では政策金利引き上げへの道筋を補強しそう。経済指標ではこの他、米12月貿易収支、米2月ミシガン大学消費者信頼感指数、米1月財政収支などを確認したい。

 ドル・円はチャート上で、年初より1ドル=112円近辺で下げ渋りを見せており、ここを維持できるかが焦点。このラインを割り込めば、心理的フシとなる111円が次の下値メドとなる。上方向では、直近高値115.62円(1月19日)を意識した展開。

提供:モーニングスター社