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「福の神の取材日記」〜あの企業の核心に迫る〜(60)=フィット

2017-10-30 16:36:00.0

(03/22 14:26) 現在値
フィット 664 -1

 「相場の福の神」として活躍するSBI証券客員マーケットアナリストの藤本誠之氏が注目企業の経営陣にインタビューし、その会社の核心に迫るシリーズ。今回はフィット<1436>の鈴江崇文社長です。同社は東京、徳島に本社を持ち、太陽光などクリーンエネルギーを活用したエナジー事業、住宅事業を展開しています。

<クリーンエネルギー活用のエナジー事業など展開>

 ――前4月期は単体売上高72億円のうち、約60%がエナジー事業でした。

 「電気事業者が国の決めた価格で、一定期間電力の買い取りを義務付ける『再生可能エネルギーの全量買取制度』が、2012年7月に始まりました。これに対応し、当社は小規模太陽光発電システムと土地をセットにして、エナジー事業として主に個人投資家に販売しています。国の制度を基本としている上、賃貸住宅のように空室不安もないことから、リスクは低いと考えられ、ニーズは拡大しています。また、地方には立地の問題で住宅などに利用しにくい土地が多くありますが、太陽光発電所であれば空に太陽がある限り有効活用できる点が強みです。首都圏を中心に顧客は増えています」

<太陽光発電付き住宅も関心>

 ――住宅事業も地方で展開していますね。

 「主要商品の『イエテラス』は徹底的に規格化し、建材、施工などのコストを抑えた住宅の屋根に、小型太陽光発電システムを備えています。電力を自給できるうえ、余剰電力の売電もできます。地方では不動産価格が安いこともあり、売電を考慮すれば住宅・土地セットの月間の支払いが実質的に数万円におさまる物件もあります。一方、当社は自社で土地を仕入れ、住宅を建てて販売するのではなく、フランチャイズ形式で地元の工務店、不動産会社を通じて販売するケースがほとんどのため、リスクを低く抑えられます。また、投資用商品として、イエテラスを賃貸にした『フィットセル』もあります」

 ――昨年3月11日に東証マザーズに上場した後、第三者委員会により会計処理の前提となる事実の調査が行われました。このことについて教えてください。

 「従来は完成ベースだった売上計上について、監査法人から電気事業者への売電が始まる時点にするべきとの指摘を受けました。さらに、徳島、東京と遠隔で事業を進めていることにより連携がスムーズにいかず、書類の日付に齟齬(そご)が生じていた点が問題視されました。しかし、日付の相違などはミスによるもので、架空の売上計上などは一切ありません。現在では東京本社を設立して経営体制を再構築し、こうした問題がないようにしています」

 ――今後の事業展開についての考えを聞かせてください。

 「販売に関しては、投資商品を提案するFC(フランチャイズチェーン)ブランド『投資の窓口』、住宅購入者に向けたFCブランド『いえとち本舗』を設けています。これまでは紹介や口コミでFC店を増やしてきました。こうした中で、徳島だけでなく、東京にも本社を設置し、経営体制を再構築したことで、今後は本格的な営業展開を進める方針です」

 「エナジー事業に関しては、従来の個人向けだけでなく、大規模物件も手掛けるとともに、小口化、独自のファイナンス制度の導入などを実施し、顧客層の拡大も図ります。再生可能エネルギーに関する市場について、正確な規模は分かりませんが、当社のシェアはまだごくわずかだと思います。今後、他社からの事業譲渡なども視野に入れ、業容拡大に取り組んでいきます」

【相場の福の神チェック】

<ガソリン代、ガス代不要で家計を改善>

 同社の住宅は屋根に設置した小型太陽光発電システムにより発電します。オール電化のため、地方に多いプロパンガス代が必要ありません。また、地方で生活の足として必要な乗用車もEV(電気自動車)にすることによりガソリン代も不要です。この2つの費用が削減できることで、毎月の家計が大きく改善することが可能になります。家計を預かる奥様に、この点を訴求することにより、販売戸数を増加させています。

提供:モーニングスター社

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