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来週の東京外国為替市場見通し=ジャクソンホールのFRB議長講演控え様子見ムード

2019/08/16 17:01

 予想レンジ:1ドル=105円00銭−107円00銭

 8月12−15日のドル・円は上昇した。週初12日は、アルゼンチンやイタリアの政治不安からリスク回避の円買いに傾いた。13日、米国が9月1日に発動を予定していた対中追加関税「第4弾」の一部を延期すると発表し、米中貿易摩擦への過度な懸念が後退したことでドル・円は急伸した。14日、中国やドイツの低調な経済指標に加え、米国債で10年債利回りが2年債利回りを下回るイールドカーブの逆転現象(逆イールド)が発生。景気後退の予兆と警戒され、米国株の急落も背景にドル・円は下押しした。15日、中国が米国に報復措置を講じる方針を改めて示し、ドル・円の重しとなったが、堅調な米7月小売売上高が支えた。

 ドル・円は、現地22−24日の日程で開催される、米ワイオミング州ジャクソンホールでのカンザスシティ連銀主催の年次経済シンポジウムをにらみ、様子見ムード台頭か。「金融政策の課題」がテーマで、パウエルFRB(米連邦準制度理事会)議長も23日に講演を行う。直近の米債市場で発生した2年債、10年債の長短金利逆転は、リセッション(景気後退)阻止に向けたFRBによる積極的な金融緩和を催促する側面がある。パウエルFRB議長は7月開催FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ決定について、調整的なもので長期の利下げサイクル入りを示唆しないとけん制したが、ジャクソンホールの講演で景気に対する認識や金融政策スタンスの変化、今後の利下げペースを探る動きが強まりそうだ。週央に開示される7月開催FOMC議事要旨にも注意したい。

 米中貿易摩擦への過度な警戒はいったん後退したものの、泥沼化し終わりが見えない。人民元の動向を含め、突発的な材料が引き続きドル・円を左右する可能性がある。米経済指標では米7月中古住宅販売件数、米7月米新築住宅販売件数などが発表予定で、依然として低下基調に
ある米長期金利の反応とあわせて確認したい。

 ドル・円はチャート上で、直近で下げ渋った1ドル=105.04円(8月12日)近辺が下値メド。上方向では25日移動平均線(8月15日終値基準)の107.28円が意識され、世界経済の先行き不透明感がくすぶる中、107円を上抜けるには力を欠きそうだ。

提供:モーニングスター社