fund_beginer fund_search fund_look



<年末年始特集>2020年の日本株見通し

2019/12/27 18:22

<前半は堅調相場に期待、後半は反動警戒か>

 2020年の東京株式市場は、国内外の一大イベントをにらみ前半は堅調相場が期待され、後半はその反動が警戒される。日経平均株価の想定レンジは2万2000円から2万6500円。

海外懸念材料は薄れ、投資家心理は安定化へ
 19年の日経平均株価(終値ベース)は、12月17日に年初来高値2万4066円を付け、その後も高値圏で粘り腰を発揮している。米中両国政府は12月13日に貿易交渉の第一段階合意に達したと正式に発表し、米中対立の緩和に向けて前進した。また、同月12日投開票の英下院選挙では、ジョンソン英首相率いる保守党が圧勝し、20年1月末を期限とする英国のEU(欧州連合)離脱に関し、合意なき離脱が回避されるとの見方が強まった。これら海外の懸念材料が薄れたことで、投資家心理は安定化しつつある。

米大統領選に向けた景気支援策に五輪需要など期待
 20年の相場環境は、さらに明るいものになりそうだ。トランプ米大統領は、11月3日に実施される大統領選挙に向け、再選を意識した景気支援策を打ち出すとみられ、米経済の拡大持続が予想される。一方、国内では、東京五輪(開催期間は7月24日−8月9日)・パラリンピック(同8月25日−9月6日)を控え、インバウンド(訪日外国人)需要が高まり、事業規模26兆円の経済対策(19年12月5日に閣議決定)の効果も期待される。

 ちなみに、政府は19年12月18日、20年度の経済見通しで、GDP(国内総生産)成長率について、物価変動を除いた実質で1・4%程度(同年7月時点より0・2ポイント上方修正)とした。雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環が進展する中で、内需を中心とした景気回復が見込まれるとしている。景気回復が国内企業の業績改善につながり、株高現象をもたらすとみられる。

<需給も良好、過剰流動性が相場後押しの可能性>

 需給面でも良好な状態を保ちそうだ。FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)による金融緩和が過剰流動性をもたらし、株式市場への資金流入を促す可能性がある。外国人投資家の日本株買いが期待されるとともに、今後は海外の長期投資家による動きが活発化し、日本株のバリュエーション(企業価値評価)がさらに切り上げっていくとの見方もある。むろん、企業の自社買いもフォローとなり、相場調整場面での日銀のETF買い入れという需給構造にも変わりはない。

<好材料の織り込み進めば、後半は息切れ低調か>

 もっとも、好材料の織り込みが進み、年前半に上昇基調を強めれば、年後半にかけては息切れし、調整展開に転じることが想定される。世界景気・企業業績の向上期待を先食いした反動に備える必要があろう。東京五輪後に景気後退を懸念する見方があるほか、米大統領選挙では対立候補をめぐり不透明感が増す可能性もある。また、トランプ米大統領は米中貿易交渉の第2段階合意に向けて取り組みを開始する意向だが、協議の過程で摩擦が再燃することも想定され、きっかけ一つで利益確定売りに急傾斜するケースも否定できない。

<5G・半導体関連にインバウンド関連など注目>

 最後に物色対象としては、業績改善が見込まれる5G(第5世代移動通信システム)・半導体関連株が引き続き物色対象になるとみられる。オリンピックイヤーとしてインバウンド関連銘柄も買われやすい。このほか、米中対立の緩和で中国関連や素材セクターも注目され、国策である国土強靭化計画をはじめ、「働き方改革」「少子化対策」などに絡んだ銘柄などもマークしておきたい。(木村重文)

提供:モーニングスター社