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米モーニングスターの視点=リーマン・ショックでMMFが異例の元本割れ、投資家は何に注意すべきか

2008/09/18 18:30

 現金に準ずる安全な投資商品と言われるMMF(マネー・マーケット・ファンド)が元本割れする異例の事態が発生した。元本割れしたのは「リザーブ・プライマリー・マネー・マーケット・ファンド」という米国で最も歴史のある規模の大きいMMFの1つで、1口当たりの純資産価値が0.97ドルと基準価格の1ドルを割り込んだ。MMFは預金と異なりFDIC(米連邦預金保険公社)の保護対象ではないため、投資家を驚かせた。
 リザーブ・プライマリー・ファンドが元本割れしたのは、破たんしたリーマン・ブラザーズの債券を組み入れていたためだ。また、不安を募らせた多くの投資家が事前にMMFを解約し、運用資産の半分以上に相当する400億ドルが流出。残りの投資家の損失が拡大したことも響いた。MMFの元本割れを起こせば信頼が大きく損なわれるため、資産運用会社は自己資金を投入してでも基準価格の1ドルを保とうとするが、リザーブ・プライマリー・ファンドは投入すべき十分な資金がなかった。同MMFは取り付け騒ぎを防ぐために7日間にわたり解約を停止する措置が取られている。
 こうしたMMFの元本割れが頻発する可能性は低いとみられるが、投資家が注意すべき点を挙げるとすれば次の2点になる。1つはMMFを提供している資産運用会社が投資家に十分な情報を提供しているかを確認することだ。例えば、バンガードは同社のMMFが米国債などを中心に組み入れており、リーマン関連の証券が含まれていないことをリポートで公開している。また、フィデリティは同社のMMFについて、リーマンやAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)、メリルリンチ関連の証券の保有割合を公開しているが、いずれも問題のある水準ではない。
 もう1点はMMFの利回りが適切な水準にあるかをチェックすることだ。弊社には2100以上のMMFのデータがあり、過去1年間の平均利回りは2.75%となっている。今回元本割れを起こしたリザーブ・プライマリー・ファンドの利回りはこの水準を上回る4.04%となっていた。高い利回りのMMFは通常よりも高リスクの商品を組み込むため、その分だけ元本割れの可能性が高くなると言える。(2008年9月17日付コラムを抄訳)


提供:モーニングスター社

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