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<facebook上場>フェイスブックのIPOは失敗だったのか(1)

2012/05/22 18:16

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を展開する米facebook<FB>(フェイスブック)が18日、米ナスダック市場に新規上場(IPO)を果たした。初値は42.05ドルと公開価格の38ドルを11%上回り、一時45ドルまで上昇したが、結局終値は公開価格を0.6%上回る38.23ドルとなった。21日には一時前日比13%安の33ドルまで下落、結局前日比11%安の34.03ドルと公開価格を下回る水準で取引を終えた。

<株価は予想に反して上昇しなかった>

 米モーニングスターでは、フェイスブックが18日の米国市場で投資家の高い関心を背景に「舞台の中心に立った」とした。その上で、投資家の需要が高かったはずなのに、終値が小幅高となったことは非常に驚きだとしている。PERが100倍以上とバリュエーション面で割高感が強かったことや、既存株主の売却が増加したこと、また、ゼネラルモーターズ<GM>が同社の有料広告から撤退したことなどが株価の重しになったと指摘した。

 また、フェイスブックが株式の売り出し数を増加させた点について、良い点と悪い点両方あったと見ている。株式公開以前からのフェイスブック株主にとっては、一般投資家の高い関心を背景に、公開価格に大きな影響を与えることなく株式を売却することができた(それだけ需要があった)。一方で、こうした株主たちが株式を当初想定よりも多く売り出したということは、フェイスブック株を持ち続けることが自分たちにとって圧倒的に有利ではないことを示唆しているとした。

<メディアの論調は総じて「失敗」>

 ロサンゼルス・タイムズは、「株価はウォールストリートやシリコンバレーの高い期待を大きく下回り、同社株への投資に対する疑問が高まった」とし、IPO初日は失敗したとの論調で伝えた。アナリストの見方として、株価の水準が高すぎる可能性や新たなユーザーの獲得に鈍化傾向が見られること、また、モバイルでの収益に見通しが立っていないことなどを理由として挙げている。GMがフェイスブック上での有料広告を打ち切った点についても触れ、9億人のユーザーを収益につなげるための解決策が得られていないことに対する懸念が広がったと米モーニングスターと同様な見方を示した。

 ただ、最大の失敗は会社や株主が新たな投資家を犠牲にして利益を最大化しようとしたことだろうとしている。フェイスブックは14日、公開価格を34−38ドルと従来の28−35ドルから引き上げ、最終的に上限である38ドルとした。こうした行為が、地位を確立したライバル企業であるアップル<AAPL>やグーグル<GOOG>の収益を基にした企業価値をはるかに上回ることにつながったとしている。

 ウォールストリートジャーナルはナスダック市場の取引でシステム障害が起こったことも投資家がフェイスブック株から離れる原因になったとの見方を伝えた。同紙によれば、トレーダー達は現地時間午前11時半に取引が開始されたあと、注文がそのまま執行されるか、またはキャンセルされるかを確認するため2時間以上待機していたといい、取引の状況が不透明だったことがフェイスブックの売買が滞ったとの見方を報じている。

提供:モーニングスター社