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航空機燃料税引き下げなら、ANA、スカイマークなどの負担軽減

2010/08/19 16:42

 今週に入り、国土交通省が国内線航空機の燃料にかかる航空機燃料税の税率を、現在の半分に引き下げる方向で検討していると一部メディアが伝えた。国交省は「現時点でお答えできることはない」(航空事業課)とするものの、従来からの検討課題でもあり、導入に向け議論が活発化しそうだ。

 1972年に導入された航空機燃料税は国内航空機(外国往来機は非課税、国内離島路線は軽減措置を実施)が使用する燃料1キロリットルにつき、2万6000円の税金が課せられるというもの。航空会社には大きな負担になっていたため、「以前から空港使用料と合わせ引き下げを要望してきた」(スカイマーク広報担当)経緯がある。仮に半減が実現すれば航空会社の負担は1万3000円になり、再建中の日本航空(JAL)を含め、全日本空輸(ANA) <9202> 、スカイマーク <9204> には追い風になる。

 航空機燃料税が半減になった場合、航空会社にはどの程度の影響があるのか。ANAが10年3月期に払った航空機燃料税は405億円。前期の営業赤字は542億円なので、営業赤字の7割以上を占める。単純に燃料税が半分になれば200億円の増益要因なるが、実際は「運賃も引き下げざるを得なくなるので、差し引き100億円程度が増益要因ではないか」(大手証券アナリスト)という。一方、スカイマークの前期負担額は約26億円。13億円の負担減で、ANAと同じ計算をするとこちらは7億円程度の増益要因になる。

 苦戦が続く航空会社にとって、航空機燃料税引き下げがプラスになることは間違いなさそうだ。ただ、「値引きをして旅客数が増えればいいが、いまの景気状況ではあまり過度な期待はしないほうが良く、注意が必要」(同)との声も出ている。(宮尾克弥)

提供:モーニングスター社